ウチの診療所は驚くほど自費率が低い。
おそらく全国平均は30%位だと思うが、ウチでは過去に5%なんて時もあった。
たま~に自費率が上がることもあるが、それは大概インプラントが入った時だ。残念(?)ながらインプラントは専門医を呼んでお願いしているので、ウチには殆ど利益がないのである。
ま、それは院長の営業力が弱いせいでもあるし、自費を増やしたいなら開業場所を田舎にはしない。
「太一君(院長の名前)は絶対東京の一等地で開業するべきだ。」と開業する前にある人に言われたが、「東京の一等地で戦えるレベルを地元に戻ってできるなら自分の地元が東京になるからいいじゃん。」と言って断った。
...話がそれた。
中々の高級車に乗って診療所にくる人も「保険で...」って人は多い。
たまに乗る車に何百万も払って、果たして何年乗るのだろう?毎日使う歯は安物でいいの?と思うのだが、ま、歯は見栄で入れるものではないので仕方ないかもしれない。(こんな感じだから自費が少ないのだと思う)
お金がないなら全部保険診療だって構わない。別に貧乏が悪いわけではない。甲斐性のない旦那と結婚したせいかもしれないしね。
けどね、「貧乏くさい人」これはダメですよ。
勤務医の頃にちょっと雰囲気のあるご婦人の患者さんが来た。
奥歯には金の詰め物。今時、金の見た目を喜ぶ人は少ないが、詰め物としての金は中々に優秀である。適度な柔らかさがあり、隙間ができにくく、結果、虫歯になりにくい。しかし、残念ながら周りに虫歯ができていた。
10年ほど前に入れたものらしいが、保険のものでもいいからやり直した方がいいと説明したが「高かったから」と治療を嫌がった。
結果、3ヶ月後にその歯が痛いと訴えて来院。神経を抜き、被せる治療になった。3ヶ月前なら神経は抜かずに済んだであろう...
貧乏は仕方ないと言えるかもしれない。しかし「貧乏くさい人」にはならない方がいい。
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