たった今、訪問診療から帰ってきました。
昨日も訪問診療があり、多い時では1日2件の時もあります。
年齢も20歳位から100歳位までと様々です。
今日は90歳近い高齢者の方でしたが平成25年に治療途中で来なくなった方でした。過去のレントゲンを確認し、お宅へ。
前歯の差し歯が取れてなくなったとのことでしたが、奥歯のブリッジはとうの昔になくなっていました。
通院で来る患者さんにも多いです。「奥歯に何かあっても気にしませんが、前歯は見えるのですぐに来る」って人。
結局、奥歯がないのを放置していたために前歯でしか噛めず、前歯に負担がかかって前歯が取れてきたのです。
「家から出られなくなったのはいつ頃からですか?」と聞くと2年前に脳梗塞をしたそうで...じゃぁ平成25年は通えたのに来なかったってことね...
抜かなきゃダメな歯を「抜きたくない」と言い張る患者さんも多いです。リスクを説明して、仕方ないので根を残したまま上に入れ歯を作ったりしますが数年後に腫れてきて「抜いてくれ」というケースも多いのです。その時は飲む薬の種類も増えてきて「このままじゃ抜けません」といわざるを得ないケースも多いです。結局、口腔外科まで通って抜いてもらうことに...残しておいても意味のない歯は、体が抜ける状態のウチに抜くことをおすすめします。
今日の患者さんは根の上に載せる入れ歯を作ることにしました。(案の定血液サラサラの薬を飲んでいるので)
ただ、良かったのは一度でもウチの診療所に通院してくれていたこと。レントゲンがあるので残っている歯に神経があるかが分かるのです。大きな虫歯で痛みがない場合は神経を抜く治療をしているか、神経が死んでいるかの状態で、死んでいる状態だと死んだ神経が腐ってくるので後々問題を起こします。それがレントゲンがあるだけで分かります。
今、通っている歯医者さんが訪問診療をしているか確認してください。
「ウチはやってないよ。」となると訪問診療の際には別の歯医者さんにお願いすることになるわけで、その先生はどのような流れで今の口腔状態になったか分かりません。歯医者選びの基準の一つとして「訪問診療をしているか?」というのもある程度の年齢になったら必要なのかもしれませんね。